刀の作られ方(積み重ね・積み沸し)

「積み重ね」とは、小割りした鋼をテコ台の上に整えて積み上げる作業のことです。小割りにすることで、熱伝導がうまくいくようになっています。この作業は、卸し鉄をして鍛錬する場合には小割りせずに塊とテコ棒を用います。

刀に使う鋼の重量はおよそ2~3kg、積み方としては不純物の多いものを外側へ据えて、火を直接あてることで不純物が排出されやすくします。良質の鋼についてはどの場所に積んでも問題はありません。

「積み沸し」は、小割りした鋼をホドの中で熱し、素材を十分に沸かした(じっくり熱を加えた)その後に塊にする作業を言います。
この後には鍛錬の作業が控えていますので、この積み沸しは日本刀の出来を左右するポイントであるとされます。

作業を細かく見ていくと、まずは水で濡らした和紙で、積み重ねた鋼が崩れないよう包み込みます。その上からわら灰をまぶし、熱伝導を良くするために泥汁をかけまわします。こうしてできた状態を保ったまま、ホドへ入れて十分に熱します。
そうしたら、鞴(ふいご)で徐々に徐々に風を送り込み、ゆっくり沸かしていきます。鞴はいきなり強くふいてはいけません。送風の間は、常にホドに耳を傾けるようにします。火花がバチバチいい始めると、鋼が沸く音が聞こえますので、聞き漏らさないように沸しの具合を注意深く見定めます。
この時に「太鼓吹き(たいこぶき)」という吹き方をすることで、火力を上げていきます。

沸しが進むと、鋼は赤色から黄色へと変化します。この見定めには経験が必要で、頃合いをみてテコを引き出し、また奥へ入れながら様子を見ます。
色が変化し、鋼が沸いたと判断されれば、次は鋼を外へ出して大槌で軽く叩いて塩梅を見ます。この時、沸しが十分でないと鋼は崩れ落ちてしまいますので、よく見極めてホドへ戻し大吹きをかけます。これを「仮付け(かりづけ)」と言います。

仮付けの後、完全に沸いたことが確認できれば、鋼を外に取り出して数回打ちわら灰と泥汁をかけまわします。ホドの中で再び熱したら、再度取り出して大槌で10回叩き、向きを変えて叩き、鋼を打ち固めてからまたわら灰と泥汁をかけてホドの中へ戻します。

「本沸し(ほんわかし)」としてテコ棒をうまく使い、鋼を上下左右に回転させながら動かし、全体に均一に火が通るようにします。
また外に出して、大槌で叩いて沸しの工程は終了です。

 

 

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